自転車の修理

サイクリングブランドSpecializedのクロスバイク「Sirrus 3.0」を3年半ほど前に購入しました。当時、東京に武者修行に出ており、近隣の移動やUberEatsの配達の際に利用していました。10万円弱を支払い購入したので、購入当初は丁重に扱い、自転車のフォルムを眺めてうっとりしたりしていました。

購入当初は自転車ラックのある駐輪所に駐輪していたので大丈夫でしたが、2年ほど前に拠点を変えてからはアパートの駐輪場にそのまま止めるだけになったので、隣の自転車の転倒に巻き込まれたり、風で倒れたりと自転車がよく転倒するようになっていました。

ある日、気づいたら走行中にチェーンがたるんでしまうようになっていました。チェーンがたるむことで、ペダルが空回りのようになり、立ち漕ぎをしているときに足が一気に下にガクッとなるので、とても危険でした。体の重心が一気に前のめりになるため、転倒しそうになります。この状態で3ヶ月以上は自転車を使用していたと記憶しています。

その現象は常に起きるわけではなく、15分運転したら1回程度の頻度でした。具体的な条件でその現象が起こるか把握できていませんでした。段差などでダンダンとなると、起きる傾向があるようでしたが、起きない時もあれば、段差でなくても発生することもあり、いつ起きるか本当にわからず、怖かったです。このように、発生条件がわからないことや、一応乗れる状態だったこと、忙しくてそのことを考える余裕がなかったことがあり、そのまま乗り続けていました。

そうこうしているうちに、走行中にペダルを漕ぐのをやめると、必ず発生するようになりました。2週間ほど前のことでした。原因は分かりませんでしたが、チェーンを眺めると、オイルでどろどろになっているように見えました。半年ほど前にオイルを塗りすぎたのが原因ではないかと考えました。クランクのチェーンと接合する部分を見てみると、木屑のようなものや植物の茎のようなものがはさまっていました。これが原因かもしれないと思い、掃除してみましたが、改善されませんでした。必ず発生する現象は危険だと感じ、その日のうちに自転車屋に持っていきました。

取り合ってもらえるか不安でしたが、見ていただけることになり、店員さんは大きな原因を見極めました。ハブと呼ぶのか、ディスクブレーキローターの内側にある黒い円盤と呼べばいいのか、私は理解していませんが、その黒い円盤が後方にずれてしまっていたことが原因だったようです。

黒い円盤が後方にずれていた

それによって、カセット(7段あるチェーンが接触している円形のパーツ)が逆回転しないようになっていたようです。カセットが逆回転しないので、走行中にペダルを止めたり、ペダルを逆回転させるとチェーンは後ろ側に送られますが、カセットが逆回転しないため、チェーンだけがたるんでしまうということになってしまっていたようです。それが分かって、大変すっきりしました。すぐに原因を突きとめて治してくださった店員さんに感心しました。飛び込みの即時対応だったにも関わらず、対応費用は800円にしてくださいました。

しかし、まだ修理が必要な部分があるようでした。そのお店はチェーン店かつ量販店だったためか、Specializedのパーツ交換を必要とする修理はできないとのことでした。変速機とフレームの間にディレイラーハンガーというパーツが内側に曲がってしまっているとのことでした。これも転倒によるものだろうとのことでした。7段ギアのうち軽い方から1,2番目にすると、チェーンが当たる(確かホイールに当たるという話だったと記憶)ので、そのギアは使わない方がいいとも言われました。(最終的に修理をしてくださったSpecializedの取扱店の店員さんの話を聞いた後で考えてみると、重い方から1,2番目にすると、チェーンがディレイラーハンガーに当たるということだったかもしれないと思ったりしましたが…。いずれにしても何かしらの良くないことが起きるとのことでした)

Specializedの取扱店のメールでの問い合わせ対応をしてくださった方によると、ディレイラーハンガーは、自転車が右側に倒れた時に高価なフレームや変速機を守るために、あえて曲がる構造になっているとのことでした。メールでの問い合わせでは、ディレイラーハンガーが曲がると変速機の位置が狂い、チェーンの音鳴りや歯飛びを起こすことと、ディレイラーハンガーの曲がりが少ない時は補正で治るが、ほとんどの場合は交換が必要と解説してくださいました。

最終的に修理対応をしてくださったSpecializedの取扱店は、私が住んでいる場所から片道25kmのところにあったので、とりあえず持ち込むのではなく事前に写真と文章で経緯や状態を説明し、修理交換の段取りや持ち込み日時をメールでやりとりしてから見ていただくことにしました。自転車屋は半径5kmに1店舗はあるイメージですが、Specializedの取扱店となると、ハードルが高いな(遠い場所になるな)という印象を持っていました。とはいえ、片道25kmのところにお店があるのはラッキーな方だと思いました。私は愛媛県に住んでいますが、愛媛県にSpecializedの取扱店は3店舗しかないようでしたので。

持ち込み当日、お店に行ってみると、そのお店はSpecializedの正規店と思われるほどの雰囲気だったので驚きました。もっと量販店的なレイアウトを想像していましたが、Sirrus 3.0を購入したときの東京の正規店と同じような雰囲気がありました。

事前にメールで持ち込み日時までやり取りしていたので、すぐに見積もりをしてくださり、部品(ディレイラーハンガー)代2800円、工賃2000円ほどということでした。実際に自転車を診て感じた不具合箇所などを簡単に解説していただいた後に修理をお願いしました。30分程度で修理は完了し、ついでに他の箇所で自転車に異常がないか簡単に診てくださいました。診るだけでなく、ハンドルの付け根の部分(ステム?)の遊びがなくなっていたらしく、そこを簡単に直していただいたのと、スタンドが曲がっていたのも直していただきました。

やはり、取扱店に診ていただくことには安心感を感じます。質の安心面だけでなく、価格の安心面も感じました。家から25kmの場所にこのような対応をしていただけるSpecializedのお店があることに感動しました。東京から愛媛に拠点を移した時、自転車故障時の不安が頭をよぎっていましたが、今回実際に修理していただいて、かなり安心しました。それもあってか、自転車に対して購入したときのような愛着が湧いてきました。安心して乗り倒そうと思いました。

致命的なチェーンたるみ現象を直してくださった近所の自転車屋さん、取扱店として点検と修理をしてくださった家から25kmの場所にある自転車屋さん(Specialized取扱店)への感謝を表現したく、このように記事にさせていただきました。

ありがとうございました。

店舗紹介

近所の自転車屋さん

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家から25kmの場所にある自転車屋さん(Specialized取扱店)

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